『キレイナナミダ』


優しく笑顔を浮かべられたのは、

誰かが笑顔でいてくれたから。

自分の笑顔の見返りなど、

期待してはいないけれど、

ただ、誰かに 笑っていて欲しかっただけ。

単純な理由だけれど、僕には十分な理由で。

欲張りで、偽善だけど その笑顔が、嬉しかった。

誰かの笑顔が見たいから 今日も僕は、笑えている。

多分、僕が笑顔だから 貴方も笑顔なのでしょう。


常に一定ではない感情の 制御が上手く利かないから

孤独の海に逃げようと 蛹に成りかけた。

それでも

他人の渦の中に居る温もりに

浸かり過ぎた僕だから、

殻形成の途中で 誰かのことを描いてしまう。

激動の中に灯火を見出せたとするのならば、

「僕」という利己的な奴が 誰かの為に笑顔でいられることだ。

傲慢なエゴでしかないが 不思議と優しくなれた。

多分、明日の朝になら 僕は笑顔を浮かべているのでしょう。


優しすぎた時間の分だけ

失う時の悲しみは、積み木を積み上げる様に

ひとつひとつ、蓄積される。

笑顔を浮かべた分だけ

重ねられた積み木は、階段を一段ずつ昇る様に

ゆっくりと、僕を支配する。

形成された笑顔も

いつか、躓かなきゃいけないときがある。

「永遠の眠り」というピリオドで区切られた構文は

生まれたからには、必ず直面する終焉。

その優しさのぶんだけ その雫は溢れ出す。

外見上、強そうな人間も 意外な側面を曝け出す。

いつかの あの笑顔を思い出して。

誰かの為に流せる涙は

なんときれいなことだったろうか。

その透明な雫は、

優しさの沢山詰まった きれいな涙だった。


作者:暇人 様


相互リンク記念に頂きました。素敵な詩を多謝です。

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